トム・ホランド主演『悪魔はいつもそこにいる』のストーリー解説とネタバレ感想

 こんにちはホリ得です!

 ワーキングホリデーを中心とした海外旅行情報記事でしたが、今は感染症拡大防止のため海外渡航がほぼできませんので、大好きな映画の記事を書いてみようと思います。

 あのアベンジャーズのスパイダーマン役を演じるトム・ホランドがイメージを一新する重い役柄で話題となっているNetflixオリジナル映画『悪魔はいつもそこにいる』の感想を書きます。ちなみに原題は『THE DEVIL ALL THE TIME』。

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あらすじ

 第二次世界大戦から帰還したウィラードは家の裏手に十字架を立てて日々祈りを捧げ、祈りの大切さを息子であるアーヴィンに伝える一方で、祈りの最中に悪口を言ってきた二人の男に後日過剰なまでの暴力を振るうところを息子に見せて邪悪な行為に対して暴力で復讐する事を教えるのだった。
 その暴力性を受け継ぎながらも心優しく成長したアーヴィンは負の連鎖が続く人生を歩んでいく。

ネタバレなし感想

 全体的に非常に重いストーリーで、スパイダーマンで明るく元気でお茶目な青年イメージのトム・ホランドが真逆とも言えるシリアスな役で新鮮でしたね。
 一応ジャンルはサスペンスになっていますが謎解きとかはなく重めのヒューマンドラマというところでしょうか。
 暗い話が苦手だったり宗教的な要素もありで、あの可愛いトム・ホランド君が出てるから観てみよう!という方にはおすすめできませんが個人的にはダークで重い映画好きな私はもちろん好きでした。
 あと、写真家で強盗夫婦のカールとサンディを代表とする主人公アーヴィン以外の登場人物も上手く描かれていて物語が進むにつれてアーヴィンと彼らのストーリーが交錯していくのはすごく良かったです。
 あと何回か場面が過去に戻ったりして複雑な部分もあるのですが、ところどことにナレーションが入って状況を把握しやすくしているのも良かったです。

豪華キャストは見所の一つ

 とにかくキャスト豪華です!主人公アーヴィンは前述の通り最近のスパイダーマンシリーズでお馴染みトム・ホランド。その父親であるウィラードに90年代の映画リメイク『IT』シリーズの悪役ピエロであるペニー・ワイズ役ビル・スカルスガルド。そして、キャプテンアメリカシリーズやアベンジャーズシリーズのセバスチャン・スタンだったり、あと、記憶に新しい現在大ヒット公開中映画『TENETテネット』で重要な役を演じていて、来年公開予定の『ザ・バットマン』でバットマン役を演じるロバート・パティンソンも出てます。

 この作品はNetflix限定なのでNetflixでしか視聴できませんが、この映画で主人公を演じたトム・ホランド主演の『スパイダーマン:ホームカミング』が無料で観れるアマゾンプライムは現在30日間無料体験実施中なので、登録すれば実質無料で観れますのでよろしければ是非!

登場人物

※ここからネタバレを含みますのでお気をつけください。



アーヴィン:物語の主人公。心優しき青年へと成長する。
ウィラード:アーヴィンの父親。ストーリーは彼の物語から始まる。
シャーロット:ウィラードの妻。
エマ:ウィラードの母親、信心深い。
レノーラ:ヘレンの娘でエマと住むことなる。
ヘレン:エマと仲のいい女性でレノーラの母親。
ラファティ:ヘレンの夫。信仰心があつい。
プレストン:新任の牧師でいわゆるチャラい。
カール:写真家、連続殺人犯。
サンディ:カフェレストランの従業員だったがカールと出会い運命が変わる。
ボーデッカー保安官:悪徳保安官だが妹サンディを大切に思う。

ストーリー(完全にネタバレあり)

ウィラード

 初めはトム・ホランド演じるアーヴィンの父親ウィラードの話から始まります。
 
 1957年アメリカ合衆国オハイオ州、住人400人ほどのある小さな町で住民の大半が血縁関係にあり、ラッセル家はよそ者扱いされていました。

 ラッセル・ウィラードは家の裏に十字架を作り朝と晩に二回祈り、神と対話しています。『まるで常に悪魔と戦っているように』。ここで映画のタイトルと同じ言葉が出て来ます。祈りには息子のアーヴィンも連れて行っていて、アーヴィンにも今日の出来事を話すように伝えます。
 そんな中ウィラードは戦争でのある出来事を思い出します。

 林の中を仲間と歩いていると木の十字架に張り付けられた仲間を見つけます。近づいて見ると大量の蝿がたかっていて見るだけでも辛い酷い状態でした。身につけていた軍の認識票を見ていたら張り付けられていた人間が突然動き、まだ生きている事に驚きながらも銃で止めを刺す決断をしました。

 戦争が終わり両親に会いにいく途中のウィラード。家族のもとに戻る途中で小さな町のカフェレストランに立ち寄り、ある男と同じ席に座ろうとしますが、席を譲られます。その男の名前はカール、彼は注文を取りに来た従業員の女性サンディの写真を撮ってそれを見せて「写真家なの?」と会話をします。彼らは数年後結婚し、二人で組んで『写真を撮ります』。

 一方ウィラードは別の女性従業員シャーロットに一目惚れした様子です。両親の家に近づいたようで父親の運転する車で家に向かっていて、お土産のお酒を父親が飲んでいて「これは上物だな」なんて話しているとウィラードは他にも土産があるとヒトラーが自殺するときに使ったと言われる銃を父にあげるのでした。
 
 母親にも再開した彼は、母親から教会で会ってほしい女性がいると言われます。しかし先日カフェレストランで会った女性の事を伝えて乗り気ではないと伝えますが、後日教会に行くことになります。

 教会でウィラードはヘレンを紹介されますが軽く挨拶だけ。牧師が今日はこの二人に礼拝を任せると言って二人の男性を前に呼びます。ラファティと車椅子に座っている、いとこのシオドアです。ラファティは小さい頃に蜘蛛が悪夢に出て来て蜘蛛に恐怖を抱いていたようです。ただ今は神のご加護があり克服したと瓶に入れていた大量の蜘蛛を顔に落とし「あなたが望めば精霊が恐怖を取り除く」と言います。このラファティは後にヘレンと結婚します。
 
 ウィラードはカフェレストランのシャーロットと無事結婚をし、子ども(アーヴィン)を授かり冒頭に書いた一軒家を借ります。十字架を見ると戦争で磔になった仲間を思い出すことから長いこと祈っていなかったのですが、家族ができ子どもができたので災いが起きないように神の教えに従うことにしようと感じて裏に十字架をたてます。これで冒頭の十字架の話に戻ります。

 ヘレンがエマに子どもを預けてラファティたちとドライブに行きます。ここでヘレンはここから失踪し、7年後に森で遺体が発見されるとナレーションが入ります。その真相は後ほど明らかになります。

 ある日少年に成長したアーヴィンが顔にアザを作って帰って来て、妻からいじめらていると伝えられたウィラードは、十字架に向かう途中でしっかりと殴り返せと教えます。息子と二人で十字架の前で祈りっていると通りすがりの二人の猟師が悪口を言うのが聞こえてアーヴィンは父親に声を掛けますがウィラードは祈りの最中だと何もしませんでした。
 
 ウィラードは妻に買物に行くと伝えて息子と犬のジャックと車で出掛けます。しかし、目的のお店を通り過ぎたのでアーヴィンはあれ?という顔をするのですが、何人か人が集まっている広場に車を停めました。ウィラードは車を降りて急に二人の男を半殺しにします。彼らは以前祈りの最中に悪口を言っていた二人でした。自らの行動でやられたらやり返す事を教えたのでした。アーヴィンにとってもこれが父との最良の思い出になってます。

 帰宅するとシャーロットが倒れています。医師によれば痛み止めを処方するしかできない重い病気だったのです。ウィラードは十字架の前で息子と一緒いるときに頭を押さえつけてもっとしっかり祈れと怒鳴ったり、遂には妻を救うためには祈りだけでは足りないと考えた彼は信仰の証としてアーヴィンが大切にしている犬のジャックを殺し、家族である犬を捧げたから妻を助けてくださいと十字架の前で言います。

 その行動も虚しくシャーロットは亡くなってしまいます。葬式が終わった夜、アーヴィンはジャックを埋葬するために十字架の方に行きます。そうすると、ウィラードがいました。アーヴィンは「もう僕は二度と祈らないよ!」と言いながら近づいて行きますが返事はありません。ウィラードは自殺していたのです。
 パトカー内で女性を連れ込んでいたボーデッカー保安官の元に無線が入り、現場に行くように指示があります。彼はアーヴィンの所に行き、一緒に十字架の場所に行きます。ボーデッカーにこれは?と訊かれたアーヴィンは「祈りの木、効果はないよ」と言うのであった。

 話は過去に戻りヘレンの話。夫のラファティは蜘蛛に刺されて腫れてしまい、これを神の試練だと考え2週間部屋に閉じこもって啓示を待ちました。ある日、部屋から「主人よ、あなたですか?」などと声が聞こえ彼は出てきました。
 そして娘レノーラをエマに預けてドライブに行く日になります。森の中を二人で話しながら歩いているとラファティが急にヘレンの首をナイフで刺し、ヘレンは絶命します。彼は神の恩寵で蘇らせられると信じていたのです。しかし、何度何を言ってももちろん生き返りません。 

 町に戻るためにヒッチハイクして捕まえた車に乗ったラファティ、二人の男女の車でしたが、彼らはウィラードとシャーロットが出会ったカフェレストランにいた自称写真家の男カールとシャンディでした。
 車内で寝てしまったラファティが起きると森の中でした。カールは美女と野獣の写真が取りたいからとサンディと写真を撮るように言います。どういうことか?と聞くとカールは銃を取り出し「お前が俺の妻とヤって俺がその写真を撮る」と言って服を脱がせようとします。ラファティは断り、娘のことを話すが撃たれてしまいます。これからも彼らは同じような手口で連続殺人をしていくのです。

アーヴィン

ここからアーヴィンの話になります。
 
 アーヴィンは祖父祖母に当たるエマ夫婦のところに引き取られます。そこにはラファティとヘレンの娘レノーラもいました。
 8年の月日が経ち成長したアーヴィンとレノーラ、アーヴィンの誕生日祝いをエマ夫婦と一緒に開いています。そこでウィラードが戦争から帰ってきた日に渡した銃を父の形見としてプレゼントされます。

 レノーラは敬虔な態度から学校で3人の少年にいじめられていました。アーヴィンはレノーラを実の妹のように大切にし、いじめを止めに入るのでした。また、レノーラは毎日学校が終わると母親のお墓に祈りに行きます。アーヴィンは車で送り迎えをするだけで決して祈ることはありませんでした。
 お墓にいると教会の牧師からしばらく留守にして代わりを甥が務めるので次回の礼拝では一品料理を持ってくるように言われます。

 エマはアーヴィンと一緒に肉屋に来て礼拝になんの料理を持って行くかなんの肉を買おうか決めかねています。アーヴィンはエマに「おばあちゃんの料理は全部おいしい」からなんでも大丈夫と鳥のレバーを買うことになりました。実際エマの料理は誰もが認める味なのです。
 礼拝には沢山の人が料理を持ち寄って来ました。そして新しく来たプレストン牧師の話が始まります。牧師はエマの持って来たレバーを取り上げ、肉は裕福な者が食べるが貧しい者はそういった肉を買うお金がないので臓物を買う、みんなが肉を食べれるように私が犠牲となってこの臓物料理を食べようと言い、エマはショックを受けます。

 ある日、いつも通りアーヴィンがイノーラをお墓に送りますが、今日は用事がるので一緒に行かないで迎えに戻ってくると言い去ります。急に雨が降りイノーラが教会の入り口近くで雨宿りしているとドアが開いて牧師プレストンが出て来ます。いじめで落ち込んでいると話すとプレストンも昔そうだったと話が合い、今時間あるかと聞かれます。

 一方アーヴィンは車で学校から例のイノーラをいじめる男を待ち伏せしていました。まずは一人目が誰もいないスクールバスに女性と向かうのを見て追いかけて男をボコボコにします。次に車をいじっていた二人の男も半殺しにして「次に妹に何かしたら殺すぞ」と脅し、昔父親が見せてくれたように邪悪な行為に邪悪な程の暴力で対抗するのでした。

 イノーラはプレストンの車で森の中にいます。プレストンはここでは主を感じると言い、イノーラの信仰心を利用して体の関係をせまります。
 アーヴィンの迎えの車ではイノーラは今後は一人でも来れると伝えます。彼女は母親と同じように牧師に惹かれていきました。

 サンディは殺人を繰り返す生活から逃げようと考えていました。今まで殺した人たちの写真を見ていたら、兄のボーデッカー保安官が訪ねて来て彼女は急いで写真を隠しましたが一枚落としてしまいそれを兄に見つかってしまいます。しかし、ボーデッカーはそのことには触れず去りました。車に戻って写真を改めて見た彼は裸のサンディと死んでいるのか横たわっている裸の男性が写っていました。
 ボーデッカーはレストランに言ってバーを取り仕切るマフィアのような人物から賄賂を受け取ります。前から彼らは繋がっていたのです。

 いつものようにヒッチハイクしている男性を乗せて森の中に連れて行くカールとサンディ。いつもどおり写真を撮ります。
 サンディはもうやめたいと言います。カールの考えが理解できなかったのです。カールは信仰と呼び、死を感じる時に唯一神を感じられると、恐怖に怯える男たちを写真に納めて殺すのです。サンディは警察に匿名で死体の場所を通報します。

 イノーラは牧師のプレストンに妊娠した事を伝えますが彼は私が父親ではないと言い張ります。あの日の車の中で起こったことは彼女の妄想だとも言われ教会から出て行くように言われます。
 イノーラは離れの小屋に首を釣りに行きます。しかし、寸前のところで自殺することは間違っていると気づきますが足を滑らせて結局亡くなってしまいます。
 アーヴィンや家族はなんでこんなことになったのかと嘆きます。

 仕事後に警官がアーヴィンを訪ねて来てイノーラは妊娠していたことを告げます。そこからアーヴィンはプレストン牧師を尾行し、色々な女性と関係を持っていることを突き止めプレンゼントでもらった父親の形見の銃を持って復讐を誓うのでした。
 家族に置き手紙を置いて教会に行ったアーヴィンはプレストンを追及しますが、反省を一切していなくレノーラの妄想で子どもは私の子どもではないと言うのでアーヴィンは引き金を引きます。ここから彼の逃亡生活が始まります。
 
 一方ボーデッカーは賄賂を貰っていたボスとその仲間を殺します。
 逃亡の途中で車が壊れたアーヴィンはヒッチハイクをしていました。そこに偶然か運命かカールとサンディの車が通り、次のターゲットをアーヴィンと決めて彼を乗せ森に向かいます。
 しかしアーヴィンはカールが腰につけている銃を見つけたり怪しく思います。
 サンディはアーヴィンと一緒に逃げれないかと考えていると、アーヴィンがカールを撃ち殺し、サンディとアーヴィンが銃を向け合い、彼は打ちたくないから銃を下ろしてと言いますがサンディは打ちます。しかし、空砲だったようで同時に打ったアーヴィンの玉で絶命します。
 カールが最近のサンディの行動を怪しく思い弾を抜いておいたのです。アーヴィンは彼らの撮っていた殺人の証拠となり得る写真を回収して再び逃亡します。

 ボーデッカーは妹とその夫のカールが遺体で見つかったと聞きました。彼は妹が犯罪行為をしていたことには気づいてましたが、それでもそれはカールにそそのかされてたと信じ妹を大切に思っていました。真っ先に妹の部屋の犯罪に繋がる証拠写真を持ち帰り焼きました。彼は他の警官から牧師を打って逃走しているアーヴィンの話を聞き、子どもの頃出会っていたことを思い出し、アーヴィンの父親が自殺した場所に向かいます。

 アーヴィンは例の十字架の所に行き、犬のジャックの骨を埋めて父親はあの時母といることが全てで他に選択肢はなかったのだと気づいたのでした。
 そこにボーデッカーが現れ銃を打ってきますがアーヴィンは逃げます。サンディたちに殺されそうになったから仕方なく打ったと言っても聞き入られないので最終的にアーヴィンはボーデッカーを打ち彼が息を引き取るのを見届けて最後に父親の形見の銃を犬の骨と一緒に埋めます。

 その後ヒッチハイクで別の車に乗せてもらえたアーヴィンは安心して眠りにつくのでした。

感想 

 テーマは信仰心であり祈りでしょうか。日本人には馴染みのない部分ではありますがアメリカでは75%以上の人がキリスト教を信仰していると言われ、移民の影響で増えているイスラム教も多いです。最近では日本のように無宗教も増えて来ていると言いますが、この映画は50年以上前の話ですから、ほとんどの人が信仰心があったでしょう。
 しかし、この映画では信仰心から人生が狂ってしまう人が多く描かれています。私ももちろん信じるものがあることは大事と思います。そこから何を学び、何を考えどう行動するかはやはり人次第であるということでしょうか。この話は宗教以外もそうで、何事も受け取り手次第で結果は良い方向にも悪い方向にもいってしまいますね。
 
 最終的にあまり誰も幸せにならない負の連鎖がひたすら続く暗い映画で観た後どよんとしますので万人受けではないです。ただ暗い映画が好きな人に難し過ぎずいい映画だと思いますのでおすすめです!

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